Playground Planning

あそび場の企画

design drawings of playground planning

あそび場の企画の8つのステップ

どんなあそび場をつくりたいですか?8つの項目に沿って、アイデアを整理してみましょう。

  1. 予算

  2. あそび場のテーマやデザイン

  3. 対象とする利用者

  4. あそび場の目的

  5. あそび場のゾーニング

  6. あそび場の地面の舗装

  7. スケジュール

  8. 安全基準

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あそび場の企画

あそび場の企画には、予算やデザイン、目的、遊具の種類とサイズなど、決めることがたくさんあります。チェックリストを使って、計画を始めましょう。

Step 1. 予算

あそび場の企画において、予算の策定は非常に重要です。あらかじめ、予算と優先順位について整理することが大切です。当然ながら、予算が大きければ、あそびの機能をより充実させることができ、コンパンのあそび場づくりのコンセプトであるWow, Stay, Developをより効果的に反映させることができます。

コンパンなら、アイデアにもとづいてデザインを作成し、CG画像などを使って、あそび場の企画に命を吹き込むことができます。お見積りについてもご相談ください。

国、地域によっては、資金の補助を受けられる可能性があります。充実したあそび場をつくるために、必要であれば資金補助制度についても検討し、予算を策定してください。

children playing on a play panel kompan finanicals and management

Step 2. デザイン

予算に続いて、あそび場のテーマやコンセプトを検討し、デザインについて考えましょう。

あそび場をデザインするにあたっては、設置する遊具やその素材の選択が重要です。ゴム素材や金属は、よりカラフルなデザインに向いています。天然ロビニア材は、都会の景観に自然の雰囲気をもたらしたり、自然豊かな場所に調和するあそび場をつくったりすることができます。

定番の遊具を設置することで、遠くからでもあそび場が認識しやすくなります。ネットロープを使った未来的なデザインの遊具は、視界を遮らないので、景観を損ないません。

See more playground inspiration
Sand and water play at a kindergarten to ensure sensory play.

あそび場の素材とスタイル

木製遊具

「都会的な景観に自然を取り入れたい。」

「あそび場を周囲の自然や公園と調和させたい。」

このような場合は、自然志向のデザインをご検討ください。

コンパンの 遊具シリーズNature Expeditionは、曲線を活かしたデザインで、有機的な印象を与えます。パイン材を使用しており、FSC認証のオプションも選べます。天然ロビニア材を使用したRobiniaシリーズもまた、有機的なカーブを活かした魅力的なデザインです。

定番のデザイン

あそび場に関して、色が与える影響はあなどれないものです。

明るい色は目を引きます。あそび場の多くがカラフルなのは、子どもたちだけでなく大人をも惹きつける魔法のような効果があるからでしょう。カラフルなあそび場は、学校の校庭や、幼稚園、公園などの公共施設などに最適です。

また、あそび場の周辺環境の特徴や、地域性を考慮することも大切です。あそび場の近くには、ランドマークや何か特徴があるなら、カスタムデザインが最適かもしれません。

子どもたちを見守る保護者のために、ベンチなども検討してください。

あそびに疲れた子どもたちが、ひと休みしたり、お弁当を食べたりできるような場所を設けるのも良いでしょう。

未来的なデザイン

未来的なあそび場のデザインには、解放感と有機的な雰囲気があります。未来的なデザインの遊具を組み合わせて、目立つ主役にすることも、周囲の景観に調和させることもできます。

ニューヨークのマンハッタンのダウンタウン、ロンドンの金融街、コペンハーゲンのコペンヒルなどの様子を、思い浮かべてみてください。未来的なデザインは、都会的な景観と美しくマッチします。

Step 3. 利用者のニーズ

子どもの年齢によって、必要な刺激も異なります。 年齢層ごとに異なるニーズを見てましょう。
playground equipment for 1-3 year-olds, girls playing on daisy springer

1歳から3歳向け

1歳から3歳の子どもたちに合った小さなサイズの遊具は、体を使ったあそびを促進し、運動能力を高めます。小さくて、手触りがよく、創造性を刺激する遊具で遊ぶことで、幼い子どもたちは周りの世界を理解するようになります。コミュニケーション能力の発達にもつながります。

あそび場の企画の際は、子どもたちの身体能力を考慮し、遊具同士をできるだけ近くに配置しましょう。見通しのよいあそび場は、安心感を与えます。小さな子どもたちは、大人を見て安心し、保護者も子どもたちを見守ることができるからです。

Playground equipment for 3-6 year-olds, boy climbing on wooden playground

3歳から6歳向け

1歳から3歳向けのあそび場の考え方は、3歳から6歳向けのものにも当てはまります。

バランス感覚や、身のこなし、目と手の協応などの運動能力を考慮することも大切です。3歳から6歳の間に、子どもの大半は自分でブランコを漕ぐことができるようになります。自然に体がバランスを取ろうとするブランコのような遊具は、全身を使った運動能力を高めます。

想像遊び(見立て遊び)は、この年齢の子どもたちに人気があり、言葉や社会性の発達を促します。砂遊びでは、いろいろなことを試すことができ、子どもたちは時間を忘れて遊びます。種類の異なる低めの遊具を組み合わせたり、家や車などテーマ性のある遊具もよいでしょう。

hero image of a girl sliding on a playground slide in a park

6歳から9歳向け

6歳から9歳の子どもたちは、身体能力と理解力が向上するゴールデンエイジです。子どもたちは、遊具を動かしたり、遊具に登ったりすることに意欲を感じるようになるでしょう。ブランコや回転遊具など、動きに反応する遊具が、子どもたちの運動意欲を刺激します。ボール遊びや〇×ゲーム(三目並べ)などのルールのあるあそびが理解し、楽しむようになります。

この年齢層は、想像遊び(見立て遊び)を好みます。あそび場にテーマを設定し、クライミング遊具や、すべり台、ブランコ、回転遊具を組み合わせることで、あそび場での運動量が増え、社会性を育むあそびを促します。砂遊び場では(水と砂を使って)いろいろなことを試すことができるので、子どもたちに人気です。

Playground equipment for tweens and teens. Girls swinging on the saturn 4 carousel.

9歳から12歳向け

この年代は、体を使った高度なあそびができます。思春期前なので、友人などとの人間関係を重視するようになります。運動能力が発達し、敏捷性や、バランス感覚、協応能力などを試すようなあそびを好みます。回転や、ジャンプ、クライミングに挑戦し、よりアクティブでスリルを感じられるあそびに魅力を感じます。他人と協力したり、能力を発揮したりすることが、あそびの満足度に影響します。協力と競争が必要なゲームや、球技が人気です。多くの子どもたちが一緒に楽しめるあそびは、9歳から12歳のプレ・ティーン(小学校高学年相当)にとって魅力があります。

Step 4. 目的

あそび場の目的は、最も重要です。あそび場のレイアウトや、設置する遊具も、目的に照らし合わせて、決定することができます。あそび場を学校の校庭に設置するのか、キャンプ場に設置するのか、場所や利用者の年齢層によって、あそび場に求められるものは変わってきます。

コンパンのあそび場づくりのコンセプトはWOW, STAY, DEVELOPです。WOWは「遊んでみたい!」という気持ちを、STAYはいつまでも遊んでいたいという魅力を、DEVELOPは成長を促すあそびを表現しています。WOW, STAY, DEVELOPがそろったあそび場を、だれもが求めています。

Children playing on space themed playground equipment at CampOne camping

あそび場の目的

学校のあそび場の企画

休み時間を知らせるチャイムが鳴ると、多くの子どもたちが校庭へと一斉に駆け出します。

たくさんの子どもたちが同時に遊べるように、校庭のあそび場は利用人数を考慮した設計が求められます。

幼稚園のあそび場の企画

幼稚園のあそび場には、さまざまな刺激が受けられる多様なあそびが必須です。揺れ遊びや、回転遊び、バランス遊び、クライミング遊び、さらには、他の子どもたちと一緒に遊ぶためのしかけなどを施し、子どもたちが何時間でも遊べるように設計しましょう。

キャンプ場や動物園のあそび場の企画

動物園やキャンプ場には、魅力的なあそび場やアスレチックが数多くあります。ずっと語り継がれるような、レベルの高いユニークなデザインを考えなければなりません。

インクルーシブなあそび場の企画

あそび場の利用者について、年齢以外にも考えることがあります。

地域住民のだれもがあそび場を利用できるようにするためには、皆がアクセスができるインクルーシブなあそび場をデザインする必要があります。

障がいの有無に関係なく、すべての子どもたちが利用できるあそび場を作るためには、多様なニーズと利用者の行動に配慮することがすること、例えば、公共交通機関によるアクセスや、駐車場、障壁になるもののない道など、あそび場の立地や交通の便を考慮する必要があります。

環境に配慮したあそび場の企画

地球温暖化を防ぐために、みんなで力を合わせて温室効果ガスを削減しなければいけません。コンパンのBorn GreenやMade Greenの素材・製品を使って、環境にやさしいあそび場をつくることで、地球温暖化の防止に貢献することができます。

環境への配慮は、あそび場企画の際の優先課題のひとつです。

Step 5. ゾーニング

あそび場内のゾーニングは、動線を整え、遊んでいる子どもたちが衝突する危険を減らす最善の方法のひとつです。

規模の大きなあそび場の場合は、子どもの年齢層ごとにゾーンを分けることをお勧めします。あそび場では、プレ・ティーン(小学校高学年相当)以上の子どもたちは、小さな子どもたちから離れる傾向にあります。年齢層ごとのゾーンをつくることで、子どもたちは自分の年齢に合った遊具を見つけやすくなります。あそび場に設置する遊具の種類を増やせば、子どもたちは、より長い時間をあそび場で過ごすことができます。

large wooden playground ship with climbing net and slide at Shangri-La hotel

Step 6. あそび場の地面の舗装

あそび場の地面の舗装は、ゾーニングする方法のひとつであり、あそびを豊かにする効果もあります。デザインや遊具の選択と同じくらい重要な項目です。

  • あそび場のテーマを、表層材で表現することができます。例えば、汽車の遊具の下にレールを描いたり、船の遊具の下に水しぶきの模様を加えたりすることで、全体のテーマを効果的に表現します。

  • 砂や人工ウッドファイバーを使えば安価になりますが、定期的なメンテナンスが必要です。

  • Flexotopは割高になりますが、耐久性があるので、長期的な視点で見ると優れた選択肢です。

cost of building a playground, example of surfacing with fish and water theme

Step 7. スケジュール

あそび場を計画する際に、必要なリードタイムを確認しましょう。たいていの場合、遊具を選択してから、あそび場が完成するまで、少なくとも3か月は必要です。大型の遊具や特注製品の場合、納期が6ヶ月に及ぶこともあります。国や地域によっても異なります。

あそび場の完成まで3つの段階があります。詳しくは、続きをご覧ください。

Drone photo of a kindergarten playground in Denmark

あそび場ができるまで

Playground design drawing

1. デザイン

具体的なニーズに合わせてあそび場をデザインするには時間がかかります。

スケッチ画でアイデアをすり合わせた後で、CGを用いてデザインを作成します。コストを計算しながら、約1か月間をかけて、最終的なデザインがどうに見えるかを正確に表すレンダリングビジュアライゼーションを作成します。

Production of robinia wood in Brno

2. 製造

製品の発注が確定したら遊具の製造を始めます。通常の製品なら4週間程度、特注の場合は、図面作成工程があるため、納期はさらに長くなります。

Contractors working on installing a playground

3. 建設

遊具の製造の後、あそび場の予定地に輸送されます。あそび場では、古い遊具の撤去や、基礎工事、地面の舗装、遊具やその他の設備の設置が行なわれ、通常1ヶ月程度かかります。(国や地域、企画の内容によっても所要期間は異なります。)

詳しくは、お近くの営業担当にお問い合わせください。

Step 8. 安全基準

あそび場の安全性に関する基準を順守し、安全対策を施すこと、必要なことです。すべての利用者が安全に遊べるようにしなければなりません。

国や地域によって、安全基準が設けられています。詳細は、お近くの営業担当にお問い合わせください。

large wooden playground castle in Tallinn, Estonia

あそび場づくりで失敗しないためのアドバイス

1. スケジュールを立てる 何事もそうですが、あそび場の建設に際しても無理な計画を立てるのは避けましょう。家を建てるのも、あそび場をつくるのも、時間がかかります。あそび場のオープンに向けて、余裕をもって計画し、現実的なスケジュールを立てることをお勧めします。世界中であそび場づくりを行ってきたコンパンからのアドバイスは、あそび場づくりの計画には、3ヶ月から6ヶ月程度の時間的余裕を設けることです。

2. 年齢相応の遊びとゾーニング 遊具を選ぶときに、製品のデザインや、メーカーの認知度だけで決めてしまうと、魅力のないあそび場になってしまうことがあります。魅力がないので、子どもたちが遊びに来ません。想定した年齢層に、合っていないのかもしれません。もしくは、あそび場がゾーン分けされておらず、幼い子どもたちが安心して遊べるようになっていないのかもしれません。子どもたちの年齢層ごとにゾーンを分ける工夫が必要です。年齢応じたゾーニングに関しては、先述の内容を参照してください。

3. 多様で刺激的な遊びを盛り込む 子どもたちがいつまでも遊んでいたいと思うような工夫、これを私たちはSTAYの要素と呼んでいます。STAYの要素が不足しているあそび場も、子どもたちが集まらず、空っぽになる可能性があります。揺れ遊びや、回転遊び、クライミング、ゲームをスポーツなど様々な要素を盛り込むことで、子どもたちが飽きずに遊び続けるあそび場をつくることができます。

また、STAYの要素を高めるために、段階的にあそびの難易度を上げることのできるあそび場がよいでしょう。単純なあそびに慣れたら、次のレベルの別の遊び方に挑戦できる遊具をお勧めします。スーパーノヴァやクリフライダーなどの遊具は、段階的に、より高度な遊び方ができます。

4. 利用定員 定員が少なすぎると、あそび場に子どもが集まらなくなります。大型の遊具は魅力的ですが、10代の子どもたちが数人乗ればいっぱいになるあそび場は、幼い子どもたちが遊びにくいかもしれません。あそび場に複数のゾーンを設け、バランスの取れたあそび場を企画されることをお勧めします。

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環境にやさしいあそび場をデザインする

秋の森を駆け抜ける子供たち