ホワイトペーパー
ごっこ遊びでスキルを習得する
ごっこ遊びの利点とは?
ごっこ遊びはとても人間らしい行動の一つです。なぜなら、物体を他のものに見立てることができる人間特有の能力を使うからです。たとえば、子どもたちは棒をアイスクリームに、石をお金に見立てることができます。あるいは、人形と本物の赤ちゃんの違いを理解したうえで、人形を赤ちゃんとして扱うこともできます。
ごっこ遊び(または象徴遊び)は、思考能力を使ってさまざまなことを試す機会を生み出します。同時に、ライフスキルや情緒、言語や読み書き、コミュニケーションといった能力の発達も促します。
このホワイトペーパーでは、コンパン・プレイ・インスティテュートの研究で明らかになった、小さな子どもから学童期の子どもにおけるごっこ遊びのさまざまな利点をご紹介します。
あそび場でごっこ遊びを促す7つのヒント
ごっこ遊びに興味を持たせましょう。動物や家、お店、乗り物、おとぎ話など子どもたちの気を引くテーマは実体験と結びつきやすく、ごっこ遊びをはじめやすい題材です。
遊ぶ時間が長くなるようにしましょう。動かせる球やミラー、ベル、デスクについためくれるプレートやミュージックパネルの聴覚刺激などの要素を使って関心を引きます。
テーマ性のあるセットと身体的なアクティビティを組み合わせ、あそびの利点を増やしましょう。スプリング遊具や回転遊具、消防士の出動に使うポールやブランコが、あそび場で繰り広げられるごっこ遊びや劇遊びの一端を担います。特に、年齢が上の子どもたちの活動を促します。
休憩できる場所や機会を提供して、長く遊べるようにしましょう。たとえば、柱とデッキの構造であればデッキの下にテーブルやカウンターを設置したり、テーマ遊具のエリアの脇にベンチを設置したりします。
一度に遊べる子どもの人数を増やしましょう。複数の出入り口や、遊具の内側と外側により多くのアクティビティを設けます。デッキの下に両面で遊べるプレイパネルを設置すれば、遊具の中と外の両方でアクティビティを楽しむことができるため、あそびの機会を増やすことができます。
地面と同じ高さに遊具やアクティビティを設置して利用可能年齢を広げ、能力に関係なくアクセスしやすいものにしましょう。おもしろみがないのではと侮ってはいけません。プレイハウスや車、シーソーや高さのないコンビネーション遊具のような多様でテーマ性のある遊具を、適切な数だけ地面レベルに設置すれば、8歳までの子どもたちのごっこ遊びを後押ししてくれます。
テーマ遊具に砂場を設けることも検討してみましょう。砂と水を使ったあそびはごっこ遊びや劇遊びの小道具となり、動かせるあそびの要素(ヒント2)のように遊ぶ時間を引き延ばしてくれます。